連載『ホンダ偏愛主義』。自他共に認めるホンダマニア・元Motor Magazine誌編集部員でフリーランスライターの河原良雄氏が、ホンダを愛するようになった理由を、自身の経験を元に紐解きます。第16回は、「ホンダマニア的“惜しかった”と思えるクルマベスト10」の前半をお送りしましょう。(デジタル編集:A Little Honda編集部)

企画は良かったのに……と思うホンダ車は多い。だからホンダ好きでもあるのだが。そんなわけで、個人的に“惜しかった”と思えるベスト10をリストアップしてみた。ただし、あまりに語ることが多いので勝手ながら2回に分けさせていただく。というかこんなテーマを私に与えたら、10回だって語れるのだが、そこを泣く泣く前編・後編に分けたわけだ。

まずは1996年に登場したコンパクトカーのロゴだ。

画像: まずは1996年に登場したコンパクトカーのロゴだ。

ローフォルムだった2代目シティの後継モデルで全長は3750mmながら全高は1490mmと原点回帰。加えてエンジンは気筒当たり4バルブの時代に逆行する1.3L直4SOHC8バルブを搭載。パワーも最高出力66psと控えめで、2500rpmから使えるトルクフルなることを身上としていた。

ヨーロッパのタウンカーをイメージしていたようだったが地味過ぎたのか受けず。いち早くホンダマルチマチックなるCVTも用意したのに、残念。MC(マイナーチェンジ)で16バルブの91psを投入するも、回復するには至らなかった。

そのロゴをベースにした1998年のキャパも欠かせない。

トールボーイワゴンと称して登場。2重フロアを採用してフラットな室内を見事に実現していた。

画像: そのロゴをベースにした1998年のキャパも欠かせない。

リアシートは12段階のリクライニングに加え、250mmものスライドを可能にしていたのも特徴だ。エンジンも1.5L DOHCの最高出力98psと必要にして十分なスペックとするなど魅力は満載だった。同時期に日産はマーチを急ごしらえしたキューブをリリース。誰の目にも「キャパの圧勝」と映った。が、負けてしまう……。

1996年にはオルティアも登場している。

当時のワゴンブームに乗り遅れまじ、とシビックをベースにしつらえた急造ワゴンだった。

画像: 1996年にはオルティアも登場している。

本来ならシビックカントリーを名乗るべきだったがプリモ&ベルノという販売チャンネルの関係でオルティアP&Vとなった次第。1.8Lエンジンを搭載し最高出力140psと2Lの145psという2モデルがあり、性能的にはまったく問題なかったし、4WDも用意するなどワゴンとしての必要条件は満たしていたのに、人気はイマイチだった。

同じく1996年にクリエイティブムーバーとして登場したのがS-MXである。

右1枚、左2枚のドアは当時人気ののスズキワゴンRに準じたもの。前後ベンチシートで4人乗り、コラムATシフトでウォークスルーも可能だった。

画像: 同じく1996年にクリエイティブムーバーとして登場したのがS-MXである。

でもってフルフラットになってベッドと化すオレンジシートとなると、ちょっと“エロ”さが漂っていた。こうした装備面で話題とはなったものの、結果は線香花火に終わった。最高出力130psの2L DOHCエンジンやエアロ付きローダウン仕様も用意するなど画期的な要素が多かっただけに、こちらも残念。

今回のトリは1996年に登場した5代目プレリュードである。

オーソドックスなノッチバック2ドアクーペでエンジンは2.2Lを搭載。最上級のSiRは最高出力200psでビスカスLSDと4輪操舵を装備していた。

画像: 今回のトリは1996年に登場した5代目プレリュードである。

加えてATTS(アクティブ・トルク・トランスファー・システム)はコーナリング時にアウト側にトルクを配分しコーナリングマシンに仕立てていた。MT感覚で操れるSマチックなるATも用意、箱根の試乗会で走りには大感激したものの、降りて振り返るとカッコが……ね。性能はピカイチなものがあっただけに、惜しかった。

次回の後編ではもうちょっと新しめのモデル5台を取り上げるのでお楽しみに。

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