連載『ホンダ偏愛主義』。自他共に認めるホンダマニア・元Motor Magazine誌編集部員でフリーランスライターの河原良雄氏が、ホンダを愛するようになった理由を、自身の経験を元に紐解きます。ホンダ偏愛主義Vol.28は、マニアックに「ホンダのエンジンの回転方向」のお話です!(デジタル編集:A Little Honda編集部)

前回の記事はこちらから!

「エンジンの向き」ってみなさん意識していますか?

先日、CR-Xデルソルのタイヤ交換に行った時のこと。タイヤショップの店長がホンダ好きで、「エンジンルームを見せてください」と言うので、ボンネットを開けたら、「やっぱりホンダ車は右エンジンに限りますよね」と嬉しそうに語った。そう、かつてのホンダ車のエンジンはクルマとしては左(進行方向を示すので。ボンネットを開けた際は右)にエンジンがあったのである。

ことの始まりは1971年に登場した軽乗用車ライフからだった。それまでのN360がエンジン下にトランスミッションを置くイギリスのBMCミニに準じたイシゴニス方式から、フィアット流のダンテ・ジアコーサ方式、つまりエンジンとトランスミッションを横一列に配するタイプへとFFレイアウトを大転換する。ところがフィアットの右に対してライフは左にエンジンを配していた。

となればエンジンの回転方向は逆でなければ前輪を駆動できない。というわけでホンダエンジンの反時計回り、左回りが始まったのである。これには本田宗一郎さんの「他の真似をするんじゃない」との話も残っている。が、ライフが日本専用のモデルであることを考えれば、運転席が右にあるからエンジンを左に配して、左右の荷重バランスを採ったと考えることもできるだろう。

画像: 「エンジンの向き」ってみなさん意識していますか?

いまのホンダのエンジンは、右側?それとも左側??>>

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.