連載『ホンダ偏愛主義』。自他共に認めるホンダマニア・元Motor Magazine誌編集部員でフリーランスライターの河原良雄氏が、ホンダを愛するようになった理由を、自身の経験を元に紐解きます。ホンダ偏愛主義Vol.28は、ホンダの世界的な名機「発電機」に関するお話です!(デジタル編集:A Little Honda編集部)

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万が一の備えにあっても良いかも?

9月末、猛烈な風を伴って日本列島を襲った台風24号。送電線トラブルによって各地で停電が相次いだ。肝心の情報源であるテレビが見られないばかりか、連絡網であるスマホの充電もおぼつかない。こんな時、あると便利なのが発電機だ。

赤いケースでお馴染みのホンダの発電機は半世紀以上の歴史を刻む。そうあらゆるシーンで定番となっているのである。「とは言っても敷居が高い」と思っている方も多いに違いない。でも、11万8800円で手に入ると聞けば「万が一に備えて一台持ってもいいかな」と思うはず。それも耕うん機のピアンタ同様、カセットボンベで作動できるのである。

それは唯一白いケースのEU9iGB、通称エネポ。

数字が示すように定格出力は900VAで、カセットボンベ2本で1.1~2.2時間連続作動できる。乾燥重量は19.5kgだからボンベ2本の0.5kgを足してちょうど20kg。女性でも持ち上げることができるばかりか、キャリーバックスタイルとしているから転がして持ち運びは楽勝。

画像: それは唯一白いケースのEU9iGB、通称エネポ。

サイズは365×262×524mmとコンパクトだからクルマへの搭載も問題なし。操作はいたってイージーだ。ボンベを差し込みグリップを引くだけ。それで57.3ccのOHV単気筒が始動。安定した正弦波インバーター搭載だからPCだって接続可能である。カセットボンベはコンロとして使えるから、災害時は調理と同時に発電もできる。この利便性を考えれば物置に一台備えておけば安心だ。

個人的にお薦めなのが赤いケースのEU9i。

画像: 個人的にお薦めなのが赤いケースのEU9i。

定格出力は900VAとエネポと同じながら、こちらは一般的なガソリン仕様だ。当然給油は必要だが、379×242×451mmとエネポよりコンパクト。それでいて乾燥重量は13kg、これにガソリン2.1Lを加えても15kgと軽量だ。グリップを引けば49.4ccのOHV単気筒が甲斐甲斐しく作動する。

それでもって満タンで3.2~7.1時間もの発電が可能とあれば言うことなしだ。当然ながら正弦波インバーター搭載。価格は14万円弱とリーズナブル。エネポのようにカセットボンベを差し込むだけのイージーさはないが、並列にして倍の発電を手にすることもできるし、まさに“使える”発電機なのである。単独で使うなら約5000円安いEU9iエントリーも用意されているが、この差額なら活用範囲に広がりを持ったEU9iの方が結果的に“お得”だと思う。

ホンダの赤い発電機は世界的に広がりを見せている。たとえば2001年に登場したEU16iは累計250万台を超え、屋外での電源として大活躍している。その一方で日本での災害対応も進んでいる。地方では都市ガスではなくLPガスが燃料として使われている。

万が一の際でも屋外のガスボンベは健在のはず。それに直結すれば発電は可能だ。EU9iGPは13.4kgと軽量ながら、LPガスボンベと繋げることで最大110時間もの発電が可能なのだ。価格は20.5万円。これがあれば災害時でも何日か過ごすことができるはずである。

これまで発電機はレジャーユース、プロユースと言うイメージが強かった。が、これほど災害が続くと、万が一への備えのひとつにもなってきている。個人では負担だと思われるならお隣さんと共同所有という方法もある。備えあれば憂いなしである。

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