バラードスポーツCR-Xとホンダをこよなく愛するカメラマン伊藤嘉啓氏の愛車CR-Xのオドメーターはなんと70万kmを越えている。これまで一体どこへ向かったのか、なぜそこまでCR-Xを愛するのか、そして今後の走行距離は何万kmに到達するのか…この連載を通してCR-Xの魅力とともに徐々に紐解いていく。(文:伊藤嘉啓/デジタル編集:A Little Honda編集部)

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ホンダ旧車が勢揃い『昭和のくるま大集合』に参加してみた

ここ数年、旧車イベントでもCR-Xみたいな80年代生まれのクルマ達が結構人気あるみたいで、ボクも色々なトコロに出没してたりするんだ。参加して会場に展示するんじゃなくって、取材のネタ探しを兼ねて見学ってパターンが多いんだけどね。

旧車系のイベントでは、ホンダのクルマは少数派だったりもするけど、(2019年の)ゴールデンウイーク前週の4月21日に茨城県のサテライト水戸で開催された『昭和のくるま大集合』には、S600や初代シビック、ホンダ1300といった1970年代のホンダ車はもちろん、グランドと呼ばれた4代目シビック、初代シティ等々、比較的新し目のホンダ旧車達も、まさしく集合って感じだった。

ボクは参加するワケじゃないんだけど、とっても朝早くに都内を出発。だって、日曜朝の郊外へ向かう高速道路の下り線は、クルマが多くって走りにくいからね。

時間は6時半前、水戸IC手前の友部SAに立ち寄ると、そこには濃いグリーンのホンダ1300セダンがとまっている。ホンダ1300に乗ってる知り合いから、イベント会場手前で集合するという話は聞いてたんだけど、それにしても早いなぁ。

実は、数あるホンダの4輪車の中でボクにとって憧れの一台がホンダ1300だったりするんだ。とくに、セダンの発売から半年ほど後に追加設定されたホンダ1300クーペは、歴代ホンダ車の中で欲しいクルマのNo.1。

いつかは手に入れたいって思い続けてるんだけどなかなか難しいんだよね。今、乗ってるCR-Xを手放せるワケもないし、もう1台増やすってのは相当に厳しい。そんなこともあって、沢山のホンダ1300が集まるこのイベントを見に行くことにしたわけだ。

空冷エンジンならではの独特な乾いたエキゾーストノートを奏でる、ホンダ1300セダンの後ろを走って水戸IC近くのコンビニに到着すると、タイミング良く続々と他のホンダ1300もやってくる。

画像1: ホンダ旧車が勢揃い『昭和のくるま大集合』に参加してみた

セダン、クーペともフロントグリルが二分割された、立体的なマスクが抜群にカッコいい。短期間で設計変更が頻繁に行われてたコトもあって、じっくりと観察してくと同じように見えても、違う型状のパーツが多いのもホンダ1300の特徴だ。

当時、社長だった本田宗一郎さんが陣頭指揮を取り、エンジンのみならず細部に至るまでこだわったんだけど、残念ながら販売的には苦戦したってのは有名な話。空冷エンジンはアルミの塊だったから抹消された多くがスクラップにされちゃって現存台数は多くないわけだ。

画像2: ホンダ旧車が勢揃い『昭和のくるま大集合』に参加してみた

会場にはレーシングカーに仕立てたクーペが1台とノーマルのクーペが4台、そしてセダンが4台の総勢9台も展示されてる。ホンダ1300好きのボクには、たまらない光景なんだけど多分少数派なんだろうな……。右側面が痛々しい黄色いレーシングカーのホンダ1300クーペは、このイベントの前週に富士スピードウェイでアクシデントに巻き込まれてしまったらしい。

画像3: ホンダ旧車が勢揃い『昭和のくるま大集合』に参加してみた

不幸中の幸いだったのは、ドライバーは無傷だったてことだ。ホンダ1300クーペのボディは相当頑丈に設計されてたようで、ドアは大きく凹んでて開かないようだけど、室内へのダメージは大きくなかったみたい。これがCR-Xだったならって思うと……ゾッとしちゃうけどもね。ホンダ1300の独創的なメカニズムやこだわりのポイントを書いていったら、本が一冊以上できるくらいのスペースになっちゃうから、それはまたの機会にでも。

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