純粋なモーターサイクルのEV(電動車)のみ・・・ではなく、ハイブリッド車そのほか様々な古今東西の「ローエミッション」な2輪車を紹介する連載企画。今回は2010年にリース販売された電動スクーター、ホンダ EV-neo(イーブイ・ネオ)をご紹介します。

2009年の第41回東京モーターショーでコンセプトモデルを初公開

1994年のCUV ES以来となる、ホンダとしては久々の電動スクーター「EV-neo」は、2010年12月24日からリース販売されました。

その原型が初公開されたのは、2009年の第41回東京モーターショーでした。そのコンセプトモデルの名はEVE-neo(イーブ・ネオ)でしたが、実際に発売されたEVE-neoと大きな違いは見受けられず、かなり量産車に近いコンセプトモデルだったと言えるでしょう。

画像: 2009年秋の東京モーターショーにワールドプレミアモデルとして出展されたコンセプトモデル、EVE-neo。バッテリーをフロア部に搭載することで、シート下スペースを確保。シート下には普通充電器が搭載できるようになっていました。 www.honda.co.jp

2009年秋の東京モーターショーにワールドプレミアモデルとして出展されたコンセプトモデル、EVE-neo。バッテリーをフロア部に搭載することで、シート下スペースを確保。シート下には普通充電器が搭載できるようになっていました。

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ホンダは2010年4月にEV-neo試作車を公開するとともに、日本国内で配達業務などを行う企業や個人事業主を対象として、同年12月からリース販売をすることを予告しました。

EV-neo プロトタイプ 主要諸元
全長×全幅×全高 1,820×693×1,066mm 航続走行距離 30km以上(30km/h 定地走行時)バッテリー形式・メーカー リチウムイオン電池・東芝製 充電性能 急速充電器使用時:20分で約80%充電(200V電源)普通充電器使用時:約4時間で100%充電(100V電源)

その後2010年12月の発表では、発売日は12月24日となり、2010年12月から2011年3月にかけて複数の協力企業に走行データ収集などのモニタリングを行うための車両約100台を納車し、一般の企業や個人事業主に対するリース販売は、2011年4月からを予定・・・となっていました。

画像: 2010年にリース販売されたEV-neo。4輪のインサイトの技術などを応用した自社製ブラシレスモーターと、専用冷却ファンを備える新開発リチウムイオン電池を採用していました。ブレーキシステムは、前後連動のコンビブレーキを備えています。 www.honda.co.jp

2010年にリース販売されたEV-neo。4輪のインサイトの技術などを応用した自社製ブラシレスモーターと、専用冷却ファンを備える新開発リチウムイオン電池を採用していました。ブレーキシステムは、前後連動のコンビブレーキを備えています。

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画像: EV-neoと同時に発売されたEV-neo PROは、配達に便利な大型リアキャリアと、フロントバスケットの装着に便利なブラケットを標準装備し、積載性を向上させたバージョンです。積載能力は、原付一種の法定最大積載量である30kgでした。 www.honda.co.jp

EV-neoと同時に発売されたEV-neo PROは、配達に便利な大型リアキャリアと、フロントバスケットの装着に便利なブラケットを標準装備し、積載性を向上させたバージョンです。積載能力は、原付一種の法定最大積載量である30kgでした。

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レプソル・ホンダカラーのEV-neoも、当時話題になりました!

EV-neoは、稼働パターンに応じて選べる2種類の充電器を用意したのが大きな特徴でした。200V電源使用する専用急速充電器は、残量ゼロから約30分でフル充電することを可能にしています。そしてシート下スペースに格納できる普通充電器は、残量ゼロから約3.5時間でフル充電が可能でした(充電時間はともに気温25℃環境下のデータ)。スペック上では1回の充電で走行できる距離は、34km(30km/h定地走行テスト値)でした。

なおEVE-neoは、2011年のMotoGPの第5戦カタルーニャGPのパドックにもピットバイクとして登場し、ちょっとした話題となりました。電動スクーターにレースレプリカのカラーリングというのは珍しい例と言えますが、エコっぽい地味な色よりもEV-neoに似合っているように思うのは私だけでしょうか・・・?

画像: MotoGPのホンダワークスチーム、レプソル・ホンダのカラーを身にまとったEV-neo。 www.autoby.jp

MotoGPのホンダワークスチーム、レプソル・ホンダのカラーを身にまとったEV-neo。

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画像: 当時レプソル・ホンダに在籍していたアンドレア・ドヴィツィオーゾ。これはイイゾ!! 的にサムアップをしつつEV-neoを記念撮影。なおこの年のカタルーニャGPでの成績は4位でした。 www.autoby.jp

当時レプソル・ホンダに在籍していたアンドレア・ドヴィツィオーゾ。これはイイゾ!! 的にサムアップをしつつEV-neoを記念撮影。なおこの年のカタルーニャGPでの成績は4位でした。

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画像: レプソル・ホンダのライダーとして、カタルーニャGPでシーズン3勝目をゲットしたケーシー・ストーナー。2011年にストーナーは、自身2度目となるMotoGPクラス王者の栄光を手にしています。 www.autoby.jp

レプソル・ホンダのライダーとして、カタルーニャGPでシーズン3勝目をゲットしたケーシー・ストーナー。2011年にストーナーは、自身2度目となるMotoGPクラス王者の栄光を手にしています。

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ホンダ EV-neo 主要諸元
車名・型式 ホンダ・ZAD-AF71 全長 1.830m〈1.875m〉 全幅 0.695m 全高 1.065m 軸距 1.250m 最低地上高 0.120m シート高 0.756m 車両重量 106kg〈110kg〉 乗車定員 1名 最小回転半径 1.7m
原動機型式 AF71M 原動機種類 交流同期電動機 定格出力 0.58kW 最高出力 2.8kW[3.8PS]/5,000rpm 最大トルク 11N・m[1.1kgf・m]/2,000rpm メインバッテリー種類 リチウムイオン電池 メインバッテリー電圧/容量 72V-12.6Ah(1HR)バッテリー充電電源 AC100V(単相):普通充電器
AC200V(単相):急速充電器 一充電走行距離(km) 34(30km/h定地走行テスト値)クラッチ形式 乾式多板シュー式
タイヤ(前・後) 90/90-12 44J・100/80-12 56J
メーカー希望小売価格 EV-neo : 494,550円(普通充電器付)574,350円(急速充電器付)454,650円(本体のみ)EV-neo PRO:499,800円(普通充電器付)579,600円(急速充電器付)459,900円(本体のみ)
〈 〉内はEV-neo PRO

画像: Honda EV-neo promo youtu.be

Honda EV-neo promo

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